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医薬部外品と化粧品の違い~入門編:届出と申請~ 基礎知識

前回は、医薬部外品と化粧品の違いを、薬機法と景表法両方の観点からご説明しましたが、
今回は薬機法(医薬品医療機器等法)の視点から、より詳しく見てみたいと思います。

まず、大きく違う所は、化粧品は届出制、医薬部外品は承認制であるという点です。

化粧品の場合

化粧品の届出は各都道府県知事に届け出て受理されれば適用となり、製造することができますが
届出時に成分を記載しないことから全成分表示が義務付けられています。

また、化粧品は【成分表示名称】として日本化粧品工業連合会が定めた成分を入れることが可能です。
2020年11月現在、成分表示名称リストには、14,813もの成分が掲載されています。
そのため、配合成分の自由度が高くオリジナル商品として様々な組み合わせで製品を造ることができます。

医薬部外品の場合

一方医薬部外品の承認は、厚生労働大臣又は各都道府県知事に申請を行い
審査が通れば承認され、承認後から製造することができます。

有効成分を配合する医薬部外品は効能効果の表示が可能ですが、
有効成分の濃度、品質や安全性、そして承認制度など、厳しいルールや審査が必要になります。

2つの大きな違いは有効成分があるかないかです。
有効成分とは、“薬機法に基づき承認を受けた効能効果に寄与する成分”とされています。

ではこの効能効果の実証はどのようにされているのでしょうか。

効能効果の実証とは?

医薬部外品の申請区分は

①新しい有効成分
②前例(実績)と有効成分の量が違うもの(濃いもの薄いもの)
③新しい添加物(有効成分以外の成分)
④有効成分の量が前例と前例の間
⑤有効成分が前例と同じ量

に分けることができます。

①②は安全性のデータと有効成分が効能効果を発揮しているか示すデータ、
③は安全性のデータが必要になります。
④⑤はともに安全性のデータ、有効成分のデータは必要ありません

この差は前例によって立証されているかどうかです。
④⑤は前例によって安全性と有効性について立証済みのため、
新たにデータをとる必要がありません。
①②③はそれらのデータを調査立証する必要があり時間とコストを膨大に要します。
また、審査期間があるため申請してすぐに承認されるわけではありません。
①、②、③の審査期間は長く数年にわたることや承認が下りないこともありますが、
④⑤は約半年で承認が下りることが多いようです。

このように医薬部外品と一言で表されますが難易度は様々です。
④や⑤では同じものしか造れないのではないかと思えるかもしれません。
しかし、ここでの前例は有効成分の物質と量、効能効果などを指し、
有効成分以外の成分は前例と全く同じにする必要は無く医薬部外品として
配合できるその他の成分との組み合わせでオリジナル商品を造り出すことができます。

このように化粧品と医薬部外品は一見同じように見えますが、
実際には違いが大きいことが解ると思います。

次回は景品表示法について詳細に取り上げてみたいと思います。