COLUMN
 

日焼け止め製品の新基準「UV耐水性」とは?

基礎知識

2022年12月1日から日焼け止め(UVケア)製品に新しい基準「UV耐水性」が設けられました。「UV耐水性」って何?今までの日焼け止めの基準と何が違うのか?今回は、そんな日焼け止めの基準についてご紹介します。

日焼け止め製品の基準は?

日焼け止め製品の能力は大きく分けて2つです。

★紫外線を防ぐ!「SPF」「PA」

日焼け止めの「SPF」「PA」には厳格な統一基準が定まっており、発売されている日焼け止め製品は、その統一されたルールで測定された数値が表記されています。

★塗った部位に留まる!ウォータープルーフ

一方で、汗や水に対して強いことを表す言葉「ウォータープルーフ」には、決まった測定方法(基準)が存在していませんでした。そのため、製造各社は独自基準を設けざるを得ず、どうしてもウォータープルーフは比較しにくい状態でした。

ウォータープルーフ性能が比較できるようになります

新しい基準「UV耐水性」の登場で、ウォータープルーフ性能に明確な基準が設けられました。塗った部分に留まる能力を★(または、☆)で表します。

具体的な基準
・合計40分(20分×2回)の水浴条件で、耐水性ありと判定された場合
「UV耐水性★」または「UV耐水性☆」と表示できる。
・合計80分(20分×4回)の水浴条件で、耐水性ありと判定された場合
「UV耐水性★★」または「UV耐水性☆☆」と表示できる。
※ISO18861に基づき測定し、得られた耐水性(SPFの保持率)の90%信頼限界の下限値が50%以上の場合を耐水性効果ありと判定します。

消費者への影響

現段階では、基準が制定されただけです。業界全体に大きな技術発展があった訳ではありません。★(☆)が多くても、こまめに塗り直すなどの今まで通りの対応は心掛けましょう。

またUV耐水性の★(☆)が多いことがすなわち良い品質というわけではない点に注意してください。大事なのはUV防御性能と洗浄時の肌負担のバランスです。ご自身の生活や使用タイミングに合わせて使う製品を選ぶようにしてください。

これからの日焼け止め(UVケア)製品について

2022年12月1日~2024年11月30日までの2年間は経過措置期間として自社基準での「ウォータープルーフ」表示は認められます。
2024年12月1日からは、新基準の試験を行ったものでなければ「ウォータープルーフ」表示はできません。

あとがき

統一基準の制定は競争を激化させ、様々な素晴らしい製品の登場を促しますので、どんな日焼け止め(UVカット)製品が市場に出てくるか今から楽しみです。
天真堂では、日焼け止め(UVカット)製品の開発・製造を行っております。ご興味があればお気軽にお問い合わせください。

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